東日本大震災から3月11日で13年が経ちました。 インフラなどの整備が着実に進む被災地もある一方で、福島県を中心におよそ3万人が今なお避難生活を余儀なくされるなど、震災の影響は色濃く残っています。
今年は元日から能登半島地震が発生し、地震や津波の恐ろしさを改めて実感することとなりました。東日本大震災での経験を能登半島地震の被災地復興へ生かそうという声も聞かれています。発生から13年、震災の記憶を継承し、被災地の今を知り続けることは、災害大国で暮らす私たちが、次の災害に備えることにつながります。
地震大国ともいわれている日本。
2011年の東日本大震災はまだ記憶に新しく、いつどこで大きな地震が起こってもおかしくありません。
今回は自宅でできる地震対策についてご紹介します。
地震が起こった時に安全に避難できるよう、家族で確認してみましょう。
部屋ごとの地震対策
家の中での地震対策は、「倒れてくると危ない家具を固定・移動する」ことが最も重要です。
大きな食器棚、本棚、洋服ダンスなどはL字金具や突っ張り棒、転倒防止マットなどでしっかり固定するようにしましょう。
危険ゾーンになりやすい部屋ごとの対策
寝室
無防備状態の就寝中の地震により、家具の下敷きになる被害が多くあります。
ベッドなどの近くには大きな家具を置かないようにしましょう。
窓ガラスが割れて飛び散らないように、飛散防止シートを貼るのもケガ防止に有効です。
就寝中に地震があった場合に避難しやすいよう、懐中電灯やスリッパなどをベッドのそばに置いておくのも良いでしょう。
キッチン
食器棚の転倒防止のため、重たいものは下へ、軽いものは上へ入れるようにしましょう。
食器棚の扉が観音開きのタイプの場合は、取手をひもで縛るか耐震ロックをつけて地震の際に開いてしまわないようにしておきましょう。
普段あまり使わないガラスや陶器の食器などは、箱や深さのあるケースに入れて収納しておくと落下の際に破片が飛び散りにくいです。
玄関
廊下や玄関は避難の際に必ず通る場所です。
大きな鏡やガラス製の水槽、花瓶、大きな家具など、倒れると避難の妨げになるようなものを置かないようにしましょう。
また、玄関の地震対策で見落としがちなのが下駄箱や傘立てです。
倒れたり下駄箱の扉が避難の妨げになったりする場合もあるので、避難の妨げになる可能性があるようなら扉を固定したり置き場所を移動したりするなどの対策をしておきましょう。
地震に備えて家庭内で話し合っておくこと
いざという時に慌ててパニックにならないように、普段から災害時の行動や連絡方法を確認しておきましょう。
特に小さな子どもがいる家庭では、日頃から地震が起こった場合の対応について話し合っておく必要があります。
災害時の避難場所
地域ごとに指定の避難場所があります。
津波の危険がある場合は高台や高層階へ避難しましょう。
避難場所が広い場合は、そこでの集合場所を決めておくと安心です。
各地域の避難場所は、市町村ごとに用意されている防災情報マップなどで確認できます。
Webなどでダウンロードできるものも多いので、あらかじめ用意しておくのがおすすめです。
避難場所までの安全な避難経路
マンションなどの集合住宅にお住まいの場合は、ベランダや外階段、共用廊下などが外へ避難する際の避難経路になります。
災害時に外へ逃げる場合には、どの経路を使えば良いのか普段から確認しておきましょう。
また、避難の妨げになるので共用部分に自転車やシューズボックスなどの私物を置くのはNGです。
避難場所への行き方は、できれば複数の避難経路考え、休日に実際に歩いてみるなど下見をしておきましょう。
家の周りの危険箇所などもチェックしておきましょう。
安否確認の手段
災害時は電話やメールがつながりにくくなることが多いです。
NTTの災害用伝言ダイヤル171や携帯電話各社の災害用伝言板などの使い方を確認しておきましょう。
また、震災時の体験談には「SNS(Twitter、LINE、Facebookなど)が、電話やメールよりもつながりやすく役立った」という声も多く挙がっています。
電話やメールの代替手段として、どれか1つでも準備しておくと心強いですね。
地震が起きたら慌てず安全を確保しながら避難しましょう
もしも地震が起きたら慌てずにまずはテーブルの下など安全な場所に身を隠し、揺れが完全に収まるまで待ちましょう。
揺れが収まったらガスコンロやストーブの火を消し、玄関のドアや窓を開けて避難経路を確保します。
避難する際にはブレーカーやガスの元栓も切っておきましょう。
小範囲の出火の場合は火を消してから避難、天井に燃え移るほど火が大きくなっている場合は速やかに避難しましょう。
防災頭巾や帽子、鞄などで頭を守り、建物や電線などから離れ余震に注意しながら避難所まで避難しましょう。
建物倒壊や落下物、崩れた建物による転倒などにも注意が必要です。
また、小さい子どもや赤ちゃんがいる場合、ベビーカーに乗せて避難するのは危険です。
子どもの様子が確認できるように、おんぶではなくしっかりと抱っこして避難するのがベストです。
家庭でできる事前の備えで地震から身を守りましょう
最後に、地震に備えて家の中でできる対策についてまとめます。
・背の高い家具や倒れやすい家具は寝室以外に置くようにし、L字金具や突っ張り棒などを 使って壁に固定しましょう。
・食器棚などの観音開きの扉は耐震ロックなどをかけて開かないようにしましょう。
・玄関や廊下など避難経路に大きな家具や割れやすい家具を置かないようにしましょう。
・地震が起こった際に備えて、家族で避難場所や安否確認の方法を事前に確認しておきましょう。
・地震が起こった場合、まずは安全な場所で揺れが収まるまで待ちます。揺れが完全に収まったら火の元を消し、余震や倒壊物に注意しながら避難しましょう。
もしもの事態に備えておくことで被害が防げること、抑えられることが多くあります。
「家具を固定する」「扉に耐震ロックをかける」などの安全に配慮した個々への対策に加え、「家全体の耐震性」についても確認しておきましょう。
また、もしもの事態が起こってしまった場合の保障を考えることも大切です。
この機会に火災保険・火災共済の加入や見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
我が家ではやっていないことが多いな...と感じた方は、今日から少しずつ始めてみませんか?
皆さまのお役に立てればと思います('◇')ゞ